飛龍伝’80
先日、
北区つかこうへい劇団・解散公演
『初級革命講座 飛龍伝’80』
を拝見してきました。
北区つかこうへい劇団・・・
私は”5期生”として高校一年生の時に入団し、お世話になったところです。
当時はつかさんの作品で私が表に出ることはほとんどなかったけど、夏休みを、いや青春時代を丸ごと捧げて、つかさんや大先輩の役者さん方と過ごし、作品創りをしていた時期が懐かしく‥大変貴重な経験をさせていただきました。
ここは、まさに私の原点なのです。
寂しいことに、劇団の解散が決定しています。
その解散公演として、今、『飛龍伝』3作連続上演を6月1日~12日までやっています。
今日は‥『飛龍伝』の80年バージョン。
「初級革命講座」というタイトルも全く知らず、本当に初めて見る作品でした。
なんと、3人芝居なんです
出演者は、
1期生の神尾 佑さん(在団中は鈴木祐二さんだったので、以下、祐二さん)
2期生の吉田智則さん
8期生の渋谷亜希さん
のお三方です。
前説では同期の友部康志さんや黒川恭介さんが出てきて、若干凍てついた舞台‥を微笑んで見守りました。な~んて!(笑)
いや~本当に熱い熱い、また役者目線としては「お見事です!」と云いたいくらいの“重労働”な舞台でした
とにかく、2時間以上の舞台で、3人が台詞をしゃべり続ける、という完全ストレートプレイ。
『飛龍伝』はここが原点だったんだぁ、と納得しつつも、今まで見てきた『飛龍伝』じゃないという違和感もあって、本当に新鮮でした
何より、3人だけでやりきったそのエネルギーとパワーに脱帽です
いや、このお三方だからこそ!!と云えるでしょうね
じつは、祐二さん、智則さん、渋谷さんには、私は各々に本当にお世話になった方々なのです。
祐二さん‥私が15歳の時、西澤先生の『君を感じる時』で初舞台を踏んだ時の共演者さんでした。もちろん、劇団では大先輩。
私は初舞台に立つことの課題が多すぎて、一杯一杯の状態でしたが、その稽古期間中、祐二さんが私に云った言葉が今でも忘れられません。
「お前が中学生だろうと、お客さんからお金をもらう以上は、関係ないぞ。」
当時、演劇部の舞台しか経験がない私には、目から鱗のような、とても厳しい言葉だったけど、同時にスッと受け止めることができ、揺るがない決心ができたのを、今でも覚えています。
プロとして舞台に立つ厳しさを教えてくれたと同時に、いち俳優として対等に扱おうとしてくれているお気持ちが、本当に嬉して‥。
この話を、以来、祐二さんにしたことはないけど、今でも本当に感謝しているんです。
智則さんは、私が高1の時出演させてもらった『ロマンス』という作品の主役で、ホモセクシャルの役を演じておられたのが、初共演でした。
その時の私は、“謎の女”という謎な衣装を着た、謎な役どころでした(笑)。
『ロマンス』は男同士の愛の物語で、水泳部の海パン男達がたくさん出てくるような奇抜な世界でしたが‥
ず~っとその稽古を拝見させてもらって、
なんてかわいいんだろう。
女性より愛の表現がストレートで愛おしい。
と思わせてしまう、魅力的なお芝居をされていたのが、痛烈に印象に残っています。
今日は全く違う役どころでしたが、私にとって、つか作品になくてはならないものが、今なおしっかりと健在していたのがうれしかったです。
そして、渋谷さん‥私が劇団を出てから、約5年ぶりにつか作品に参加させていただいた『ストリッパー物語』でヒロインの明美を演じられておりました。
その時、私は妹分として共演させていただきました。
最初は私、明美のライバル的存在のストリッパーだったのに‥
稽古中、一転、
“おバカなルミちゃん”
が誕生し、私は明美のいるストリッパー一座の妹的存在として登場しました。
『ストリッパー物語』から8年‥
渋谷さんは当時と変わらない美貌、スタイルで、女性の私もほれぼれしちゃいますが‥実は、中身はサバッサバのかっこいい女性なのです。
渋谷さんがいることで、どれだけ心強かったか。。
そんな、私個人的に思い出深いお三方が、再び、つかさんの、しかも初めて観る演目で共演されているというのは、本当に不思議な感覚でした。
客席では、それぞれに、いろいろな想いで、この作品を見つめているんだろうなぁ・・なんて思ったりして。
なんだか、話がまとまらないので、この辺にしておきます。
とにかく拝見できて良かったです
「初級革命講座」は5日までで終了しました。
本当にお疲れさまでした
来週は『飛龍伝 2000』を観に行く予定です
ではまた
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